健康の知恵「感情豊かな心の働き」- 肝木編⑥ –

精神的に勢いがあるところも肝木の働きの良さです。

健康の知恵「感情豊かな心の働き」- 肝木編⑥ –

 

前回は
「肝木」の生活の中でみる特徴として、心の働きが関連する「涙」や食事に関連したお話しをしました。

今回は
生活の中で見ることができる「肝木」性質、特徴の中でも、「心の働き」を中心に所長のすね先生とアシスタントの2匹のネコ達との会話を通じて、より理解を深めて頂ければと思います。

 


【これまでの記事】


 

前回のおさらい

 

すね先生
連休を挟んで忘れているかもしれないけど、前回の内容が今回にも関連しているからしっかりおさらいしようね。
チョビ
前回の記憶は、連休の楽しかった出来事で上書きしちゃったよ…
モー
しっかり復習していた私が答えますね。

前回はまず「涙」の話をしましたよね。
「涙」の「液体」という質は「腎」の働きで、悲しい時に出る涙は「肺金」の働きによるけど、「涙」全般としての作用は「肝木」の働き。

「肝木」は心の揺れ動きとも関係し、感動などの感情の高ぶりなども関係しているんですよね。
チョビ
あっ!なんだか思い出したかも!
酸っぱいものを食べると涙が出てくるように、酸味と肝は関係してて、程々に酸味を摂れば肝は元気になるけど、あまりいっぱい食べると涙はいっぱい出るし肝が働き過ぎて弱ってしまうんだよね!
すね先生
うんうん、しっかり覚えているじゃないか!
あとダイエットについてはどう考えていたか覚えているかな?
モー
脾土の溜め込む性質が強く働いているので、酸味を程々に摂り、運動して筋を動かし「肝木」を高めることが大事でしたよね。
チョビ
今のすね先生が必要な事だからしっかり覚えていたよ!
すね先生
間違ってはいないね(汗)
言い訳じゃないけど、心身の疲労が溜まって肝がちゃんと機能しなくなるとこうなるから2匹とも気を付けるんだよね。

それじゃ、前回のおさらいが出来たところで今回のお話をしていくね!

 

「感情」を大切にする肝木体質

 

すね先生
前回のお話から「肝木」は「肝情」と言えるほど心の変化を主るところだというのは分かったかな?
チョビ
うん、つまり感情豊かな人っていうのは「肝」の働きが旺盛ということだよね。
モー
そして、「肝」がしっかりとして安定していれば、感情も落ち着いて安定しているということですよね?
だとすると「肝」の働きが不調となれば涙もろくなったり、感情の起伏が激しくなったり、怒りやすくなるということですか?
すね先生
その通りだよ。
「肝木」の心の作用というのは、「木」はグングン伸びていく性質があるように、「積極的」で「進取性(自ら進んで物事に取り組む働き)」があり、「慈愛」の心に溢れ「発展」していくことを好むんだ。

「肝の働きが旺盛だと感情豊か。」「肝が安定していれば感情も安定している。」ということだけど、注意して欲しいのは「旺盛=良い状態」だと言い切れないことは分かっていてね。
ある程度「旺盛」という事は悪いことではないけれど、何度も言っている様に興奮が収まらない様な旺盛さは偏りがありバランスを崩し、心と体にとって負担となる場合があるんだ。
だから「自分で安定した状態を保てる程度の旺盛さ」が大切だと言えるね。

そして「肝が不調の場合」だけれど、モーが言うように「肝」の働きが不調となると涙もろくなったり、イライラし怒りやすくなったり、「ヒストリー」と言われる様な感情の起伏が激しい状態になってしまうんだ。
精神的なストレスは勿論、特にイライラや焦りといったものは「肝木」を傷つけてしまう性質があって、「肝」の負担となる順番としては「焦り」<「イライラ」<「怒り」といった感じかな。

肝の働きが元気に働く人だと「怒り」のパワーは強いけれど、肝が元々弱っていたり、怒っている時間が長く続いたりすると段々「肝」が疲れてしまい怒る気力も失ってしまうんだ。
仕事でもお家でも怒られる様な場面ってあるけれど、「怒り」という感情は怒っている側にとっても、怒られる側にとっても程々にしておきたいね。
モー
「言われるうちが花」なんて言葉もありますが、言う側としてはイライラせずが大切で、怒り続けることは言う側としても、言われる側としても良いことではないですね。

【おまけ】アルコールと「肝」

 

すね先生
「肝木」の性質について色々お話してきたけれど、「肝」から「肝臓」を連想する場合に「アルコール」についても触れないとね。
チョビ
私たちは飲んだことが無いけれど、先生もアルコールは得意じゃなかったよね?
すね先生
元々強くないけれど、心身の疲労が溜まっている時は特にね。
コップ1杯飲み切る前に顔とか真っ赤でね。俗に言う「下戸」というやつだね。

「肝臓」というのは薬やアルコールなどが体に入ると、それらを解毒する働きがあるのは知っているかな?
生化学的には酵素などの働きによるんだけれど、東洋医学においても「肝は将軍の官」と言われるように「外敵」と闘い体のバランスを保つ解毒の様な働きがあると考えるんだ。
アルコールの飲み過ぎは「肝臓」を傷めるのことは皆知っていると思うけれど、東洋医学の考え方で言ってもアルコールの飲み過ぎは「肝」を傷つけると考えるんだ。

何度も言うけど「肝は将軍の官」という様に、アルコールによる「肝」の負担は将軍の官としての判断力を弱めるし、これまでお話した将軍としての神経の働きや関節の働き、筋肉の動きまでおかしくしてしまうんだ。
状況としては「酔いが回っている状態」だね。

お酒を飲んで「泣き上戸」とかって言葉があるけど、まさにアルコールの影響で「肝」の働きに変調が出た状態と言えるよね。
モー
ではすね先生!
アルコールを飲む時に注意しなくてはいけないことを挙げるとしたら、これまでお話してくれたように「目が疲れている時」や「筋がうまく動かない時」、「神経痛がある時」など「肝」の不調、変調が出ていると思われる場合は飲むのを控えた方が良いということですか?
すね先生
モーはこれまでのことをしっかり関連付けて理解出来ているようだね。

肝臓が弱っている人は勿論気を付けた方が良いけど、モーが言ってくれたように東洋医学的には「肝」に関連する働きなどに変調、不調が出ている時はもれなく注意した方が良いね。

食事をすることには「満腹」という様な限界があるけれど、お酒の場合は食事の様な限界点が曖昧で、「お腹いっぱいで動くのが大変」では済まない程度までお酒を飲んでしまう場合があるから、食事以上に「ほどほど」という加減を大切にしたいね。

 

健康の知恵「感情豊かな心の働き」- 肝木編⑥ –のまとめ

  • 「肝木」の心の働きは「積極的」「進取性」「慈愛」「発展性」である
  • 「肝木」がしっかりしていると心が安定する
  • 「焦り」「イライラ」「怒り」は「肝木」を傷つける
  • 東洋医学の考えでもアルコールは「肝木」を弱めると考える
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「健康」の大切さを理解しているということ

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