健康の知恵「自然の働きから肝をみる」- 肝木編⑦–

恐らく、皆さんの想像以上に「自然」との関連を考慮しています。

健康の知恵
「自然の働きから肝をみる」- 肝木編⑦–

前回は
「肝木」の生活の中でみる性質、特徴の中でも、
「心の働き」を中心にお話しをしました。

今回は
東洋医学に従事する者の特徴でもある、「自然」の働きと心身の関連を「肝木」という性質を中心に、所長のすね先生とアシスタントの2匹のネコ達との会話を通じて、より理解を深めて頂ければと思います。

 


【これまでの記事】


 

前回のおさらい

 

すね先生
それじゃ、前回のおさらいをしてみようか!
チョビ
いやいや、すね先生!
普通にスタートしたけど前回から随分間隔空き過ぎじゃない!?
すね先生
ごめんね(汗)
更新したい気持ちは山々なんだけど先生お仕事が忙しくて...
少し更新のペースが落ちるかもしれないけどまたお勉強していこうね!
モー
久しぶりですが、また先生のお話が聞けて嬉しいです。
すね先生
一応前回のおさらいをするけれど、
忘れてしまっているところがあったら過去のお話を振り返ってみてね。
チョビ
これまでの内容を頑張って思い出してみるよ!
すね先生
前回は「心」の変化、
「感情」と「肝木」との関係をお話したのは覚えているかな?
チョビ
うん、おぼろげだけれど覚えてるよ。

「肝」という性質の心の働きは
「積極的」で自ら進んで物事に取り組む「進取性」があって、「慈愛」に溢れた心を持ち、「発展的」に物事を考えることを好むんだよね?
モー
「肝」という性質は心の安定性に深く関係していて、
「肝」の働きがしっかりしていれば感情(肝情)は安定するけれど、「肝」が正常に働かなくなると心は不安定となり、涙もろく、イライラし怒りやすくなり、「ヒストリー」と言われる様な感情の起伏が激しい状態になってしまうんでしたよね。

そして、「焦り」「イライラ」「怒り」という感情は「肝」をきずつけもし、心の安定性を欠いてしまうんですよね。
すね先生
2匹ともよく覚えていたね。

「肝木」という「五行」の考え方を通じて、「心」と「肉体」を1つの枠組みの中で見るのは東洋医学の特徴でもあるね。

 

これまでの話で出てきた「自然」との繋がり

 

すね先生
今回は「肝木」と「自然」の繋がりについてお話していきたいんだけれど、これまで話をしてきた中で「肝木」と関連するものが色々出てきたんだけれど覚えているかな?
チョビ
そ、それは...
なかなか難しい質問だな...
すね先生
まずは、これまでのお話と鍼灸にとても大事な「五行」って何?を見て確認してみようか。
モー
確かに百聞は一見に如かずですね。

朝の時間帯に元気に働くと言っていましたね。
あと私たちが生活をするなかで心掛けたいこととしては、季節の五行「春」の時季ですか?
すね先生
そうだね。
今回の記事を更新するタイミングでは、季節は春から夏へと移り変わる「梅雨」だけれど、患者さんを診るなかで季節の移り変わりは大変重要だね。

時間帯同様、季節においても「春」の時季は木の芽がぐんぐん伸びていくように「肝木」が元気に働くんだ。
それは体における肝木の働きがしっかりしていればいいけれど、働き過ぎて疲れてしまいやすいということでもあるんだ。
チョビ
なんだかこれだけ知っただけでも十分役に立ちそうだね。
すね先生
あと、肝木に対して自然の影響として注意しておきたいのは「風」なんだ。
モー
神経と関節」の時にもお話していましたね。
すね先生
よく確認出来ているね!

あの時は「風」は筋を傷める=肝を傷めるという話を少ししたね。
本筋とは少し話が脱線してしまうのだけれど、改めて改めて東洋医学で言う「風」というものについて説明するね。

 

「百病の長」風邪(ふうじゃ)

 

すね先生
「風(風邪)」は「肝木」と関係が深いんだけれど、皮膚を通じて体の循環(気の循環)を不通にするんだ。

外因(六淫)についてはまた別の機会にまとめて話をしたいところなんだけれど、、、
「風邪は万病の元」なんて言葉を聞いたことがあるかな?

東洋医学では「風(風邪)」は「百病の長」と言われ、他に「寒気(寒邪)・湿気(湿邪)、燥気(燥邪)、暑気(暑邪)、火気(火邪)」という体に対して外側からダメージを与えるものを外因(六淫)というんだけれど、「風(風邪)」は、それらを伴って体にダメージを与える性質があって、あらゆる病気を引き起こす原因になるんだ。
モー
「風は百病の長」ってなんだか凄いですね。

他にはどんな特徴があるんですか?
すね先生
2匹は「陰陽」というのは分かっているかな?
チョビ
うん、覚えているよ!
すね先生
「風邪」というのは、陰陽で言うと「陽」の表面的で、上方の性質があるんだけれど、体に対しては皮膚の様な体の表面や頭の方に影響が出やすいんだ。

それこそ風邪(かぜ)症状の様な、「頭痛」や「鼻づまり」「咽頭痛」「発熱」などはその例だね。

風は「ピューー」と吹くように、動きやすく変化がしやすい性質があるんだ。
だから体の症状でも、症状や場所がころころ変わってしまうんだ。
チョビ
とするとすね先生!
体の症状であっちこっち痛くなったり、痛みの程度が変わったりするのは風邪が影響しているの?
すね先生
うん、その場合もあるね!
実際の体調を崩した体は時に複雑に気血のバランスを崩しているんだけれど、ころころ変化する神経痛や手足の痺れなどには風邪の影響を考えるかな。
モー
例えば、夏の時季登場するエアコンや扇風機などの風も風邪なんですか?
すね先生
そうだね。
結構エアコンなどの冷房が苦手な人多いよね。

今でこそAI機能の進化で上手に空調をコントロールするものもあるけれど、人工的な器械によって作られた風は体の状態を抜きにダメージを与えてしまうから、自然な風以上に質が悪い感じがするよね。
モー
そうすると、
「肝木」の働きに不安がある人は春の時季も気を付けなければいけないけれど、これから人工的な風邪が増える時期もまた気を付けなくてはいけないんですね。
すね先生
冷房に対してとても臆病になる必要はないけれど、心身の疲労や寝不足が続いている場合には注意必要だね。

日々の健康管理を行う上でも、自然の働きによる体への影響は少しでも知っていてくれると良いな。

 

健康の知恵
「自然の働きから肝をみる」- 肝木編⑦–のまとめ

  • 「肝木」は「朝」の時間帯、「春」の時季に元気になる。
  • 元気になるという事は疲れやすいということ。
  • 「風邪」は「肝木」を傷つける
  • 「風邪」はあらゆる病の原因となる「百病の長」
  • 健康管理を行う上で自然の働きを知ることは大切
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「健康」の大切さを理解しているということ

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